昔から後を絶たない卑劣で気持ち悪く、
痴漢。通勤電車で多い犯罪。女性からすると気持ち悪い犯罪だよね。
男を代表して謝る。
でも、僕たち男性にとっても痴漢が怖い。
痴漢の被害者になる確率は低いけど、冤罪(えんざい)が怖い。
「もし、痴漢と間違えられたら、、、。」なんてビクビクしている。
僕は痴漢の気持ちが分からない。
女性のカラダを触っても気持ち良い訳ではないし、ましてや通勤電車で興奮しても何もある訳じゃない。
マジで迷惑。
女性からしたら被害者として迷惑だし、男性からしたら疑われる危険があるじゃん。
マジで迷惑。
誰得でもない。
『おさわり』なんてキャバクラでも禁止されているんだよ。
電車で痴漢をする輩って何を考えているか分からない。
『痴漢』との遭遇
僕は社会人になって路線は変わっているけど、ほとんど満員電車で通勤している。
転職や転居で通勤に使ったことがある路線は、京浜東北線、埼京線、中央線、東海道線、東急田園都市線、京急線。
客先に出向くときは他の路線を使ったりするけどメインで使っていたのはこんな路線。
基本的に都市部に通勤していたので満員電車。
本当にキツかったのは、埼京線と田園都市線。
もう自分の足で立っている気がしない。押し寿司状態。自分の意思で行動ができない。
ドアが開く度に人に押され思ってもいないところに移動されられる。
満員電車の中で結構、ハプニングが発生するですよね。
ラッキーハプニングなら良いけど、そうじゃないときもある。
痴漢なんかに間違えられたらたまったもんじゃない。
ニュースのテロップで痴漢の容疑者として晒されたもんなら
「あ〜、やっぱり。やると思っていた」なんて答える女子が周りにいる。
おいっ、そこのお前だっ!
それ、冗談になりませんから。
ーーー
そろそろ本題に入ろう。これは僕が若かった頃の話。
初めて、会社を遅刻した理由が「痴漢」
やった方じゃなくて、やられた方でもなくて、なんか知らないけど巻き込まれた話。
僕、痴漢に間違えられる
当時の僕は通勤に埼京線を使っていました。
埼京線って埼玉から新宿に走っていて、すげ〜混んでいるの。
通勤通学でごった返している電車内は身動きも取れない状態。
そんな中、事件が起きた。
いきなり、隣のお姉さん(おそらく同年代)にネクタイを掴まれた。
すげ〜焦ったの。喧嘩売られてるのか? なんてビビった。
そんでお姉さんが「痴漢」耳元で囁いた。
(俺? 俺が痴漢をしたのか?)
お姉さんの方を向いたら、Majiでkissくる5秒前ってくらい近くにお姉さんの顔が。
(いやいやっ、僕の両手は社内の人の体重を支えるために使っています。痴漢をする余裕なんてありません。足か? 僕の「幻の左」が痴漢をしているのか?)
「へっ?!」
人間、パニくると言葉が出ません。
お姉さん、耳元で囁き続けます。
「スカートの中に手を入れてくるヤツがいる」
スーツを着ているOLさんっぽい感じ。どちらかと言うと可愛い系、守ってあげたくなるタイプ。
(なんですとーっ)
当時、埼京線に痴漢がたくさんいるとの噂は聞いていた。
僕の大好きなテレビ番組の警察24時だったと思う。
酒を飲みながらテレビの前で「痴漢、キモっ」なんて独り言を言いながら、観ていたのを思い出す。
僕は痴漢じゃなかった
いやね、もしかしたら僕が無意識に痴漢をしてたんじゃないか?
彼女もいないし、溜まっていたので無意識にエロに走ってしまったのかと。
でもさ、お姉さんが僕に吐息で話してくれたってことは、痴漢は僕じゃないよね。
さてさて、犯人探しっすね。
ただね、どのおじさんが痴漢をしているかなんて分からない。
みんな痴漢に見えてくる。なんかさ、疑ってみるとみんなスケベに見えてくる。
可愛いお姉さんのために、内心「面倒くせー」と思いながら、勇気を振り絞った。
って言っても、犯人が分からないんだけどね。
問題は二つ、僕は両手でたくさんの人の命を守っている。この手を離すとたくさんの人の体重が路頭に迷ってしまう。
もうひとつは、お姉さんと会話をしたら痴漢にバレてしまうかもしれない。
お姉さんと話せない状態で、この作戦を成功させるのはミッションインポッシブル。
でも男にはやらなければイケないときがある。
男として女子を助けるのは使命だ。
良い行いをしたら、神様が見てくれていて、ご褒美をくれるかもしれない。
僕はお姉さんのために戦うことにした。
ひとりの女性のために。
見事、痴漢を捕まえる
お姉さんに視線を送ると「触られている」みたい。
お姉さんの腰あたりに右手を滑らし、お姉さんの暖かくて柔らかいお尻に沿って下の方に手を動かす。
おっさんの手を見つけ、捕まえた。
「痴漢ですっ!!」
お姉さんの声。一瞬にして車両内に緊張感が走る。
そして、なぜか視線は僕に集まる。
そうだよね、無理に体制を崩し、お姉さんのお尻近くに手を伸ばす男。
それもネクタイを緩め、茶髪でチャラチャラした見た目。
疑われてもしょうがない。
第一印象って大事だね。
そしてあんなにギュウギュウだった電車内に余裕が生まれる。
お姉さんと僕たちの周りに隙間ができる。
スカートに手を突っ込んでいたおじさん。そして、その手を掴む僕。
見たかっ!! 僕がヒーローだぞっ!!
「犯人はこいつだっ!!」なんて、名探偵ばりに声をあげたらカッコ良かったかもしれないけど、お姉さんが「この人です」っておじさんを指さした。
痴漢は逃げようとするけど僕に手首を掴まれ、正義感の強い男性陣に羽交い絞めされて、身動きがとれなくなった。
いぇーい。僕たちの勝ちっ!! 正義は勝つ!!
殺伐とした電車内に一体感が生まれた瞬間。
そして、新宿駅で格闘
無事、痴漢を確保して新宿駅に着きました。
もう、痴漢のおじさんは観念したのか落ち込んでいた。
僕も気を抜いていた。
その痴漢、駅のホームで押さえていた人たちを振りほどき、逃走を図った。
窮鼠猫を嚙む。
思いっきり、逃げられた。
お姉さんが警察?を呼びに行っている間に逃がしてしまっては意味がない。
思いっきり、ドロップキックをぶちかまし、通信教育で習得したグレーシー柔術(嘘です)で痴漢を抑え込む。
朝の新宿、埼京線のホームに悲鳴が上がりました。
さて、問題です。
お姉さんが連れてきた警察は、馬乗りになっている茶髪の若い男(僕です)とメガネが壊れて抑え混まれているおじさん、どっちが悪者だと思いますか?
・・・
屈強な警察官の方に「確保っ!!」なんて言われながら羽交い絞めにされる僕。
「大丈夫ですかっ?」と優しく救出される痴漢。
おかしくない? おかしいよね?
僕はヒーローのハズ。
もちろん、お姉さんも、電車内で協力してくれた人たちも、僕は悪者じゃないって説明をしてくれました。
警察の方は謝罪をしてくれたし、一件落着。
その後、お姉さんと痴漢、そして僕で調書?を書くために鉄道警察隊の事務所へ。
警察の方に「今から会社?」なんて言われて、当初の目的である通勤を思い出した。
なので急いで会社に電話をして状況を報告して、遅刻することを伝えた。
ヒーローのハズが痴漢だと噂になる
ちゃんと事務のお姉さんに電話で伝えたハズなんだけど、会社に行くと女子社員の先輩たちが冷たい目を向けてくる。
いやっ、ヒーローを出迎える雰囲気じゃないよね?
なんか微妙な空気が流れている。
とりあえず、行動予定表を出勤に変えなくちゃ。
ちょい、待て待て。
僕の本日の行動予定「痴漢で遅刻」
合っている。合っているんだけど、みんな誤解するじゃん。
痴漢で遅刻って。
そりゃ仲の良い先輩女子だって引くわな。
振り向くと先輩女子社員が笑顔で「朝から大変だったな。よくやった」なんて褒められた。
なんだ、知ってんじゃん?!
僕が焦るところを見たくて冷たい態度をしていたんですよ。
「よくやった」「男の中の男」「女子の味方」なんて褒められまくった。
ちょっと残念だったのは、痴漢されたお姉さんの連絡先を聞きそびれてしまったこと。
合コンでもしてもらえれば良かったな。
それくらいご褒美があっても良かったんじゃないかな。
痴漢を許すな
マジで痴漢をする変態野郎がいるから、周りの男も全員変態だと思われる。
なので満員電車で女性が近くにいると「僕は痴漢ではありません」アピールをする必要が出てくる。
僕には家庭もある。
例え、冤罪でも、痴漢なんて疑われたら今まで築いてきたものが一瞬で崩れる。
マジ、痴漢なんて、カッコ悪い犯罪だよ。
カッコ良い犯罪なんてないけど、なんか、痴漢ってみっともない。
絶対に痴漢なんてするなよ。
被害者の女性だけでなく、周りの男性にも迷惑をかけているんだって。
痴漢なんてしたって、自分は気持ちよくならないじゃん。
それならカネを払って、イメクラ(今はないのか?)に行くとか、AVを見て気持ち良くなれば良いじゃん。
本当にキモい。
ではでは。
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